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『毎日が冒険』

新装版 毎日が冒険新装版 毎日が冒険
(2001/07)
高橋 歩

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 この本も、評価するのが非常に難しい本と思われます。
 
 紀行作家の高橋歩氏の自伝的な本です。
 高橋歩氏は「自由人」として数多くの紀行文を書籍として発表する一方で、沖縄の半自給自足的民宿「ビーチロックビレッジ」やその系列の海の家「ビーチロック湘南」、その他多くの店舗や店舗を持っている実業家でもあります。この本の版元であるサンクチュアリ出版も、もちろん高橋氏が立ち上げた企業です。
 その高橋氏は高校生から大学生にかけて、どのような生活をしてきたのでしょうか。
 何かを求めつつもどこか満たされない浪人時代にカウボーイになることを夢見て単身で何も考えずにアメリカまで乗り込んだこと、自己啓発セミナーでの経験、大学での日々が次第に自分たちの店を持つ夢へと変わっていき、それを実現してしまう体験、そしてインドで声望を持っている聖者サイ・ババを実際に見に行くなど、その行動力はずば抜けており、これに関しては高く評価するべきと思われます。
 しかし半面、とにかくゲロをぶちまける話が頻出したり、自分が経営している店「ロックウェルズ」が主催するツアー企画でロープレスバンジーやら(それ、ただの飛び込みじゃん…)雪山行進をするなどのアツいというより無謀だろうという話など、私などはなかなか好きなのですが、若気の至りというにはあんまりな話だ、という見解も極めて真っ当な理屈としてわかります。実際、ピザ屋さんでバイトしている時におばあさんを当て逃げしかけた話には、私もさすがに引きましたからね。アマゾンでは評価が分かれている本ですが、低評価を下す側にも相応の理由があるものと思われ、これはこれで根拠のない不当な評価とは思いません。
 ただ、危険度で言えばこの本だって随分な危険度なのですが、なぜか妙に評価が高いです。
あぶない科学実験あぶない科学実験
(2010/04/01)
川口 友万

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 本書ではテルミット反応の実験を行っていますが、缶いっぱいに酸化鉄と粉末アルミニウムを混ぜるなんて馬鹿な真似は普通はやらないですからね。

 いずれにしても、すでに書いたのですが、本書で描かれているような行動力は、これからの人口減少社会で生き残るにあたっては非常に重要な要素だと思うのです。
 高橋氏は若干21歳で千葉にバー「ロックウェルズ」を作ったわけです。今日の社会情勢はどうでしょうか。普通に大学を卒業して就職活動をしてもいまや「希望の業界へ行けるかどうか」ではなく、「就職ができるかどうか」が微妙なところまで、社会指標が落ち込んでいます。会社に入ったとて、人口減少社会では部下が入ってこないことでしょう。出世などおぼつきますまい。
 この辺に関してはいろんな議論があることかとは思いますが、並の会社で雇われていても人生の見通しが分からない時代になりつつあるということは共通の見解であろうと思います。そういった意味で、非常に示唆的な本です。

 ここで高橋歩氏と、そして私と同世代くらいで、サラリーマンではない生き方をして活躍している人を、芸能人とアーチストを別として思い付く限りであげてみましょう。
 政治活動家の松本哉、労働問題専門ライターの雨宮処凛、ボランティア活動家の高遠菜穂子、大学研究家の山内太地、就職評論家の石渡嶺司、同じく就職評論家の常見陽平、サイエンスコミュニケーターの内田麻理香…(敬称略)などがぱっと思い浮かびます。具体例を通じて少し考えてみましょう。
 松本哉氏は高円寺で「素人の乱」というリサイクルショップを経営する傍らで「貧乏」をキーワードに反グローバリズムの政治活動を行っています。「家賃廃止デモ」などは有名で、『貧乏人の逆襲』という主著を持ちます。
 大学研究家の山内太地氏は、日本全国の全ての大学のキャンパスを見学したと称する人物で、フリージャーナリストとして教育関係の記事を雑誌に書く傍らで数々の講演活動を行っています。『こんな大学で学びたい』を主著に持ちます。また、山内氏の場合は、自分で本を手売りしている印象すらあります。この「本を自分で売って歩く」という作戦は、本を書くのと同様に重視すべき作戦と思われます。
「世界の大学めぐり」より「山内太地のPR大作戦」 http://tyamauch.exblog.jp/13434600/ [外部リンク]
 自分の主著を持つということは、メディア露出やイベント参加とかみ合わせることで相乗的に自分の○○専門家としてのPRポイントを高めることができるように思います。また、本の印税が日銭になることまで考えるべきでしょう。
 ボランティア活動家の高遠菜穂子氏は、もともとはバックパッカーで、無名のボランティア活動家でしたが、イラクでの拘束事件が結果として有名人へと押し上げることになったのでしょうか。国内で多数の講演を持つようになりました。少なくとも、イラクを自分で踏破して多少ならずともイラク情勢に詳しいこと、自分自身もボランティア活動家として相応のキャリアを積んでいる事実に変わるものではないでしょうから。ただ、私自身が講演会で実際に拝見した時には、あまりガツガツした印象はなく、子供に接していることそれ自体がうれしく楽しい、といった印象を受けました。
 就職問題評論家の石渡嶺司氏は、もともとは大学研究家の山内太地氏とともに活動をしていたのですが、最近では主著『就活のバカヤロー』が売れるとともに、就職問題評論家として就職関係での発言が目立っているように思われます。昨年はNHKの番組『熱中スタジアム』で同席させていただくことができました。
 サイエンスコミュニケーターの内田麻理香氏は東大大学院中退の経歴があり、『カソウケンへようこそ』や『恋する天才科学者』などの著書を持ち、サイエンスアゴラなどの科学イベントにも出席しています。
 
 政治活動、海外ボランティア、大学マニア、サイエンスコミュニケーション…、いずれも活動の分野は全く異なりますし、顔をすり合わせる機会すらあるはずはないのですが、著書を持ち、有名人になったことで生活ができている(それが本人の望む生き方であるかどうかはともかくとして)ことに共通の傾向があるように思われます。これは高橋氏がはじめて持ったバー「ロックウェルズ」の主催イベントも、方向性に賛否あることは否定しないとしても「とにかく話題を作る」という点では同様であると考えます。
 話はそれるのですが、少なくとも首都圏に在住している限り、コストさえいとわなければ、この種の有名人(高橋歩氏含めて)に会うこと自体はそう難しくありません。大抵自分のブログかサイトを持っていますから、マメに情報をチェックしていれば、いつとは言いませんが講演会等を通じて案外簡単に機会を捉えることができるでしょう。私自身、就職評論家の常見氏とサイエンスコミュニケーターの内田氏以外は、『毎日が冒険』の高橋氏含めて全て実際に見に行ったことがあります。
 これらの有名人に共通するのは、「好きなものがある」ことであるように思われます。好きなものを模索するのは、これからの時代で勝ち組になるにあたって、案外一番簡単な方法かもしれません。

 これら30代の有名人に対し、私は何を残すことができたでしょうか。また、何を残すことができるでしょうか。ビンボーサラリーマンを決め込むのは勝手ですが、いずれじり貧になるのは目に見えています。それは人口減少社会ではある意味、宿命でしょう。人生には先があるとはいえ、何らかの「成果」を待ったなしで目に見える形で要求され始めています。私は生き残ることができるでしょうか。

 この手の本の難しさというのは、下手をするとその人の人生そのもを評価しようということ、そしてそれは下手をすると自分の人生も採点されかねない事態になりかねないからです。正論家として高橋氏の「無謀な遊び」を批判しても、じり貧になれば虚しいだけなのです。
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