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「Newton」5月号と「子供の科学」5月号を読み比べてみた

 先日の東北地方太平洋沖地震は、週刊誌では悲劇の舞台となった被災地の状況や、救助に赴く人たちの英雄的な活躍などが、写真入りで掲載されました。また、月刊誌でも総合雑誌では、この地震に際しての被災者、ひいては日本国民への励ましのメッセージが中心となりましたが、地球科学上の現象として、そして防災という観点から、科学の雑誌ではどうなっているのでしょうか。科学雑誌としては最も一般向けと思われる月刊誌の「Newton」と子供向け科学雑誌の老舗である「子供の科学」の二誌を読み比べることにしました。

Newton (ニュートン) 2011年 05月号 [雑誌]Newton (ニュートン) 2011年 05月号 [雑誌]
(2011/03/26)
不明

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「Newton」5月号は、3月26日の段階で刊行されています。このため、航空写真や衛星写真を中心とした速報性の高い記事でした。特に、NASAの人工衛星「TERRA」からの写真では、津波によって相当な内陸部まで浸食されている様子が、はっきりと見て取ることができます。非常にショッキングな写真です。
 今回の特集ですが、はたまたま「音と光のサイエンス」という、波動に関する記事でした。地震波によって地球の内部構造が分かることが解説されています。また、特集の他の記事によって、波の一般的な性質がよくわかるようになっています。したがって、記事の一部は、図らずも地震の緊急リポートを補足解説するような格好になってしまいました。
 今回は緊急リポートとして、大きな記事は出ていませんが、次号以降で詳細な解説が出てくることでしょう。

子供の科学 2011年 05月号 [雑誌]子供の科学 2011年 05月号 [雑誌]
(2011/04/09)
不明

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 対して、子供の科学は5月号が4月10日発売であるため、「Newton」よりももう少し腰を落ち着けた記事になっています。
 冒頭のカラー特集では、プレートの配置やプレート境界型地震のメカニズムに関しては、割合にあっさりした図解ですが、30年周期だけでなく、余震が多発する理由や緊急地震速報のシステムについての解説や、震度とマグニチュードの違いのような基本的なところまで易しく解説されています。
 中ほどの白黒記事では、津波の発生のメカニズムについて解説、津波がリアス式海岸ではより高くなる理由、そして液状化現象についても解説されています。
 津波解説の直後にあるのは「神戸に学ぶ減災と復興のススメ」として、阪神大震災を踏まえた防災計画と復興の方向性について、科学雑誌らしい、イデオロギーによらない態度で示されています。子供向け雑誌ですが、この雑誌を読むか読まないかで、今日の統一地方選挙でどのような候補者に投票すべきかの、篩い分けができたはずです。
 連載記事もアウトドアでのサイエンスの連載記事では災害時のサバイバルの記事が、電子工作の連載記事では簡単な地震ブザーの記事が、アマチュア無線の連載記事では災害時のラジオ利用についての記事が掲載されています。
 記事とは関係がないのですが、表紙をめくると、一番最初に目につくのは、「子供の科学」編集長名義での見舞いの言葉です。そう、「子供の科学」は、関東大震災の翌年に創刊された雑誌でした。
 次号では、放射線についての記事が掲載される見込みです。しかし、ここ二カ月ほど「子供の科学」には電力館の広告が出ています。こちらもどうなっているか、見ものです。
 
 二つの科学雑誌を通して、地震について見てきました。「Newton」では明確なメッセージは出てきませんでしたが、基本的な志は「子供の科学」の冒頭の見舞いの言葉と共通するものと思われます。それは、本物の科学を雑誌という媒体で提供することで、一人でも多くの人たちに、科学的な知識を学び、科学的に判断する習慣を身につけて、自然について理解してほしいということではないでしょうか。
 私たち生き残った者は、故郷を復旧させるのではなく、復興させる義務があるのです。

 さて、科学関係以外で私が割と読む雑誌で、「Fine」という雑誌があります。
Fine (ファイン) 2011年 05月号 [雑誌]Fine (ファイン) 2011年 05月号 [雑誌]
(2011/04/01)
不明

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 こちらは情報誌ですので、あたりまえですが地震に関して目立った記事はありません。しかし通常は時計の広告が来る巻末には、株式会社日之出出版と日之出出版刊行の雑誌四誌の連名で

日はかならず昇る。
がんばろう日本。


というメッセージが出ています。
 「この緊急事態に娯楽雑誌など、のうのうと出している場合か!」というお叱りのことばも、あるいはあったのかもしれません。これに関しての編集部側の見解は、サイトの方にメッセージが出ています。
 しかしながら、「Fine」の場合、事情は少々特殊です。
 マリンスポーツやサーフ系ブランドのファッションや浜辺の行楽地情報のような、海や大地と密接に関連した楽しい情報を提供する雑誌です。そのため、編集部は、誰あろう自分たちが愛し、楽しみ親しんできたはずの海が大津波となって荒れ狂い、多くの人の命を奪ったことに、大変心を痛めたことでしょう。また、福島第一原発による放射性物質の汚染で、海が汚されていくことに大変怒り、悲しんでいるやもしれません。
 そういう中で、それでも自分たち自身が海を愛し、このような激励のメッセージを発して、海を楽しむ情報を提供し続ける編集部の方針は、とても勇気あることに思われます。ある意味、未曾有の震災を眼前にして、それでも自分たちは海を愛しているという意思表示と取ることもできます。
 他の情報誌と異なり、「Fine」の場合、刊行すること自体が、私の想像以上に重い判断であったように思われます。

 科学雑誌とは方向性は異なりますが、自然を愛する者たちの雑誌であることに代わるものではありません。「Fine」のような情報誌にも、その役割は大きく期待されています。
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